くだらない都会街
興味ないね、こんな都会街。
急にその気になったとき、立ちションもできないような都会街。
久しぶりに興味をそそられて、本ってやつを読んでみる。
この街で初めて、本は歩きながら読むものではないのだと知る。
車にクラクションを鳴らされて、全くこれじゃ俺が田舎者みたいだ。
くだらない都会街。
ずんぶんと早起きの連中が、夜明け前から奇声をあげている。
おかげさまで、こちとらお目目がパチパチだ。
今に見てろよ。
気合いでベッドから体を起こし、手探りで窓をこじ開けたら、
お前の奇声が聞こえなくなるくらいの大声で、しかと怒鳴りつけてやる。
さて、どっこいしょ。
ベッドから立ち上がり、キシキシと音を立てながら窓を開けた。
犯人はあいつだな。
思い切り息を吸い込んで、ドカン。
ドカン。
のはずが、俺は息を吸い込んだまま、固まっていた。
目の前のアパートの窓から、同じく顔を出していた可憐な乙女と目があった。
吸い込んだ息をたっぷりと吐きながら、
「いやぁ、困りましたね。」と頭をかいた。
パジャマ姿の可憐な乙女は、目を細めて頷いた。
仕方ないな。
くだらない都会街に興味はないが、それでもここで生きてやる。