
外国語とタバコと恋愛論
恋愛と外国語はよく似ている。
臨界期を過ぎればその先一生ネイティブ話者にはなれないように、
恋愛をしないまま大人になった人間には、
それからどんなに恋を重ねようが、ぎこちなさがつきまとう。
Rの発音に格別な意識を払うように、相手の言葉一つ一つを真に受ける。
言いたいことを言うために、時間をとって考える。
限られた語彙で全てを表現するように、数少ないムーブで精一杯に愛し合う。
それでもいいと思えるのは、それがきっと自分の知らない世界を見せてくれるから。
恋愛とタバコはよく似ている。
始める年齢が若ければ若いほど依存する。
おいしくもないのについ一服するように、好きでもないのにキスをする。
手元にないならば、お金を払ってでも手に入れる。
赤く光る熱い炎は、勝手に点けられ、そしてもみ消されていく。
それでもいいと思えるのは、それがきっと生きてるんだって感じさせてくれるから。